不在型民泊における鍵の受け渡しルールの注意点

不在型民泊における鍵の受け渡し方法については、対面で本人確認と共に行うのがベストです。しかしながら、対面で行えない場合の方法としてキーボックス等いくつかの代替手段を利用する場合もあります。自治体ごとの特別ルールなどもあり運営においても選択方法に悩む方も多い要素ですが、本コラムではこの鍵の受け渡しに役立つ情報をお伝えします。

手渡し?キーボックス?電子キー?

鍵の受け渡しは手渡しが最も理想的です。本人確認も同時に行えますし、対面で宿泊者と直接会った方が宿泊時のトラブル(騒音等)も少ない傾向にあるようです。
キーボックスについては暗証番号で開閉するアナログのものが一般的ではありますが、宿泊者がいつチェックインしたか?チェックアウト時に鍵を閉めたか?鍵を戻したか?といったことが把握できない不安もありますが、安価で使いやすいというのが最大のメリットです。

ゆめゆめトラベルのおすすめはこちらのQrio LockとQrio Padです。
さらにQrio Hub(別売)と連携すると、Qrio Lockを外出先から操作したり、操作した通知をスマートフォンで受け取ることができます。チェックインとチェックアウトもリアルタイムで遠隔で把握することができ、とても便利です。
清掃を再委託している場合など、再委託先にアプリをインストールしてもらえば期間限定の“合鍵”を簡単にシェアすることも可能です。

セットもあります。

鍵の受け渡しに関する自治体の特別ルール

鍵の受け渡しに関して独自ルールを設ける(いわゆる上乗せ条例)自治体もあります。例えば豊島区は対面による手渡しのみ(さらに宿泊名簿の記入も対面)という厳しい条件を課していますし、渋谷区はアナログのキーボックスNGでデジタルスマートキーはOK(これはパスワードを毎回変更できたり、開閉をチェックできるというセキュリティ面で)という条件を課しています。

鍵の受け渡しを代行してくれる便利なサービスKeycafeもあります。ローソン等のコンビニに設置された端末に鍵を保管するというもので、鍵の受け取りにアクセスコードを発行し、受領・返却時に自動通知されます。
https://www.keycafe.com/ja
ただ、料金は年間使い放題で35000円ですからQrio Lockを買った方が結局お得な気がします(ドアにスマートキーを貼り付けることがNGという物件ならば別ですが)。

鍵の受け渡しと本人確認どっちが先?

本人確認を物件内に設置したICTを利用して行おうと思っている方は、「鍵を渡さないと本人確認できない」と悩む方もいるかもしれません。
民泊のルールでは、「宿泊行為がなされる前までに本人確認する」というのがルールですので、鍵を先に渡してから後に本人確認をしても良いのです。
もちろんすみやかに行うことは重要ですが、キーボックスで受け渡した後に、物件内のタブレットで本人確認という順序も問題ないのです。

鍵の返却確認はなぜ重要?

民泊の運用設計の中には鍵の返却方法について記載する場所もあります。
鍵を渡すことには意識が向いても、返却に意識が向かない人も多いかもしれませんが、実はこの返却確認はとても大切なんです。
宿泊ゲストがチェックアウトした後、できる限り速やかに鍵の返却確認をすることをおすすめしておりますが、ここを怠ってしまうと「ゲストが鍵を持って帰ってしまった」となってしまったり、悪意さえあれば合鍵を作られてしまうということもあるわけです。
いざという時のために合鍵はどこかに用意しておくのが無難ではありますが、鍵そのものを変更するのはとてもお金もかかってしまいます。
そういう意味でも、やはりチェックアウトを確認できるスマートキー(前述のQrio等)はおすすめです。

—このコラムを書いた人—

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ゆめゆめトラベル代表の浅井

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