再委託型民泊におけるゴミ処理ルールの注意点

民泊（住宅宿泊事業）におけるゴミ処理については、一般家庭ゴミとしては処理できないという特別なルールがあります。清掃は個人に再委託できても、ゴミ処理については個人に再委託することはできません。
本コラムではこのゴミ処理に関する運用方法について役立つ情報をお伝えします。

民泊のゴミは家庭ゴミとして処理できない

民泊はそもそも「事業」ですから、事業において出るゴミは事業ゴミ（正確には「事業系一般廃棄物」）であり、家庭ゴミとして処理することができません。住宅を貸し出すから今まで通りゴミが捨てられるはずとゴミ処理運用について気にしない事業者が多く、申請直前で保健所に指摘され慌てる人が多いのも事実です。

民泊施設の滞在者が出すごみは、施設を運営する事業者が排出責任を有する「事業系ごみ」となりますが、これを家庭ゴミとしてこっそり処理することは残念ながら違法になってしまいます。
※たとえ民泊運営を許可している集合住宅のオーナーが良いと言ってもです。

民泊のゴミ処理方法について

民泊のゴミ（事業ゴミ）処理方法については以下のような方法があります。

①地域のクリーンセンターに持ち込む
各地域にあるクリーンセンターに事業者ご自身がゴミを持ち込む方法です。手間は多少かかりますが最もリーズナブルな方法といえます。

②清掃業社（法人）に事業ゴミ処理含めて清掃業務を再委託する
もし室内の清掃を清掃業社など法人に再委託する場合は、その法人により事業ゴミとして処理してもらう形が可能となります。個人に再委託する場合は別途事業ゴミ処理方法は検討する必要があります。

③事業ゴミ処理業社に事業ゴミ処理のみ再委託する
清掃を個人で行う場合、事業ゴミ処理の回収のみ再委託する形でも可能です。

④事業系有料ごみ処理券で回収してもらう
自治体により可能不可能が異なりますが、コンビニ等で有料のゴミ処理券を購入して貼り付ければ、地域の自治体が家庭ゴミと共に回収して処理してくれるというところもあります。詳しくは各地域の保健所に問い合わせてください。

ゴミ処理に関するその他の注意点

ゴミ処理については宿泊者ともしっかりルールを設定しておくことをお勧めします。海外からの旅行者が空港等でトランクを放置するといったトラブルもニュースでよく目にしますが、民泊でも同様のトラブルが生じる可能性があります。

有料で処理する必要がある粗大ゴミを残した場合は追加費用が発生するといったこともあらかじめハウスルールに入れておきましょう！